事業活動による環境への取り組み
蝶理では、様々な環境商材を取り扱っており、アパレル向けの商談会「CHORI Exhibition」において、
オリジナル開発素材や環境配慮型素材を異素材と組み合わせるなど、幅広く提案しています。
ECO BLUE®
ECO BLUE®は、廃棄されたペットボトルを原料とするリサイクルポリエステル糸であり、2007年に事業を開始し、15年の歴史の中で進化し続けています。世界の主力合繊メーカーとの強固なパートナー関係を活かした200種類以上の糸種の取り扱いが可能であることが強みです。
ナチュラルダイ®
従来の草木染めは、汗や光に弱く、洗濯すると色落ちするという課題がありましたが、
ナチュラルダイ®は、これらの課題を改良した環境配慮型アパレル製品です。
草木、野菜、コーヒーの搾りかすなどから取り出した天然色素を、天然由来の成分を用いて染色します。
表現できる色数が多く、天然繊維だけでなく、化学繊維にも染色できます。
また、廃液中の残留色素が極めて少ないため、水質汚染、土壌汚染防止にも貢献し、環境負荷の低減に寄与しています。
国内販売だけでなく、欧州をはじめとした環境意識の高い諸外国からのニーズも高まっています。
チリ・リチウム
かん水からリチウム成分を抽出する際に一般的に利用される蒸発法は、環境への負荷が大きいことが課題でした。
蝶理では、この蒸発法に代わる新製法を採用し、イオン交換膜でかん水からリチウム成分だけを抽出することで、塩湖の水量を減少させることなく、リチウム化合物を生産するプロジェクトに参画しています。
従来法に比べて生産時間を大幅に短縮でき、天候に左右されないため、市況を見ながら生産量のコントロールを行うことができます。
また、鉱石(スポジュメン)からの抽出製法と比べても低コストでの生産が可能です。
これにより、電気自動車の世界的な普及や需要拡大により今後拡大が見込まれるリチウムイオン電池市場に対応していきます。
生分解性樹脂
生分解性樹脂を素材とした育苗シートは、最終的に微生物によって水と二酸化炭素に分解され、回収不要なことから農業効率化に貢献しています。
プラントベースフード
(植物性代替肉)
2050年には世界人口が約100億人に達すると予測され、牛肉や豚肉などのタンパク源の需要と供給のバランスが崩れていくことが懸念されています。
蝶理では、大豆・小麦・エンドウ豆由来の原料に着目し、non-GMO(非遺伝子組み換え)対応で品質・安全性に優れた原料を海外から調達し、国内の食品加工会社などに提供しています。
肉のような繊維組織でほぐれ感があり、日本人に合う味付けなども併せて提案しています。
この代替肉の普及により、家畜生産に伴う森林伐採や、水・穀物の消費を軽減し、環境課題の解決にも寄与していきます。
MEDITERRANEAN GIZA®
綿は繊維が長ければ長いほど高級とされていますが、GIZA綿は超長綿の希少な高級品種です。
AIを駆使することで1日に必要な水の使用量を最低限にするなど、環境に配慮したハイテク農業技術で栽培しており、BCI※の認証も取得しています。
今後も、環境に配慮した素材の取り扱いを強化し、持続可能な社会に貢献していきます。
- ※Better Cotton Initiativeの略。世界中の綿花生産や綿花産業の持続的成長を目指す国際的な認証基準。
MILLENNIUM ORGANIC®
「MILLENNIUM ORGANIC®」は、ウズベキスタンの標高600mに位置するフェルガナ盆地で栽培された、希少な長繊維綿です。寒暖差の激しい気候と山脈の雪解け水に育まれたこのコットンは、原綿の白度が非常に高いことに加え、非遺伝子組み換えの100%オーガニックです。
近年、欧州やアジア諸国において有害物質への規制が強化されていますが、「MILLENNIUM ORGANIC®」は、世界最高水準の安全基準であるOEKO-TEX® STANDARD100の中でも最高ランクのclassIを取得しており、乳幼児にも安心してお使いいただける優しい素材です。